プロポーザルにて設計者に決まった我々には3つの施設を設計することが求められた。
休憩棟、北入口ゲート棟、ふれあいのエリア休憩所ほか の3施設である。
打合わせには市の建築担当局、発注もとの原局、施設の管理者、ランドスケープの設計者、動物園計画の専門家が毎回参加することとなり、彼らの意見と我々の提案を調整しながら進められた。
レストラン(休憩棟)
新設されるエリアの休憩所で、フードコートやトイレ、無料の休憩スペースとして使われる建物。
地中に埋もれるような周辺のランドスケープと一体となった様な形状に、風や光を取り入れるための円柱形のトップライトが設けられている。
細い鉄筋が束になったような華奢な樹状のストラクチャーがそのトップライトを支えている。
屋根は格子状に組まれた角鋼に鋼板をはりつけた鉄骨造。そのため屋根の端部を薄く軽やかにみせることができている。
ゲート棟(北入口ゲート棟)
新設されるエリアのゲート。インフォメーションセンターやショップ、レンタルの受付、改札、ロッカー、トイレなどがある。
不定形なドーナツ状の平面で、内側に鋼板の壁が一周まわっておりこれが耐震壁となり、外周部に鉛直力を受ける鉄骨の柱が立っている。
外装は石積みで周囲の外構と合わせて遺跡のような雰囲気。
ピグミーゴート舎、休憩室、展示室(ふれあいのエリア休憩所ほか)
東屋となる休憩所、展示室、ピグミーゴートの飼育小屋、ラクダ乗り場の待ち合い所など計6棟である。
当初、サバンナの原住民の住居を再現することが求められたが、日本の風土でそれらを再現することは不可能であり、子供たちとワークショップにより現地と同じ様に土で壁を作ることを提案した。
土壁を守るシェルターとしてアルミシングル葺きの屋根をかけている。
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